不妊症の漢方治療について  卵管性の不妊症



卵管性の不妊症は、非常に多いものです。
原因は様々ですが、クラミジアなどによるものもあります。

卵管閉塞の場合は勿論ですが、卵管が通っている場合でも卵管の機能は大切です。

卵管というと、ただの管で、卵子を子宮に通すだけのように考えるかもしれません。
しかし、受精がおこるのは卵管の中ですし、受精卵は卵管の中で育ちながらゆっくりと子宮に送られていきます。
その間に内膜は着床の準備をする事が出来る訳です。
ですから、卵管はただ通っていれば良いというものではなく、その機能が大切です。

卵管が閉塞している場合でも、漢方薬で卵管の通りを良くする事が出来ます。
卵管閉塞が確実に治るとは言えませんが、漢方薬によって卵管の機能が良くなる事は確かです。

卵管の中に何がつまっているかですが漢方的には
 淤血 よごれた血液
 痰湿 余分な脂肪、繊維
 水湿 余分な水
などが考えられます。

漢方的に何がつまっているかは、卵管の中を直接見るのではなく、体質的な部分から判断する必要があります。
例えば、生理に固まりが混ざる、舌の色が紫や紫斑があるなど淤血の可能性が強い場合は淤血の薬を使います。
淤血には2種類あります。
一つは、血液の汚れです。
もうひとつは、陳旧淤血(ちんきゅうおけつ)で、古くなった血が固まっているような状態です。
卵管の中の淤血は、陳旧淤血なので、動物系のものを使う事が必要です。


痰湿が多い人は、体格的に太りやすく、余分な脂肪をため込みやすい体質と言えます。
脂がたまりやすいので、肌も脂っこくニキビが出来やすくなります。
このような場合は、痰湿を取り除くような漢方を使います。


水湿は、痰湿とはちょっと違います。
痰湿は、粘っこい、脂や繊維を主体にしたものですが、水湿は汚れた水です。
水湿が貯まる原因は冷えが多いです。
ですから、冷えを改善して気の流れをよくする事が大切です。
冷えを改善すると水の流れが改善されて自然に水湿は取り除かれます。

卵管の働きは、多の臓器と同じように、気・血・津液の働きが調和されていて初めてうまくいくものです。
この中では、特に気の働きが大切です。

特に原因不明の不妊症の場合、卵管の働きがわるい(検査では問題ない)とか、採卵管のピックアップ障害などが考えられます。
これらは、漢方的には気滞血淤(気血の流れが悪い)に関係する事が多いと考えられます。

ですから、気血の流れをよくするような漢方薬を使うと良いでしょう。

前回お話した抗体の問題も気滞血淤とかかわりがありますから、原因不明の不妊症の場合は、特に気滞血淤を念頭において治療する必要があります。

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